斜壁は壁?それとも屋根?

 
私が塗装業者として、豊かな生活を支える専門家として仕事をしている中で一番残念に思うことは、
考えのない営業さま(または建物に関しての知識不足、結果はどちらも同じ)に良くわからない工事で塗装されてしまうことです。
以前にもありましたが、既存の斜壁を外壁とみなし、営業ツールの塗料を使い塗装してしまう。
 
言うまでもありませんが斜壁は壁ですが、考え方は屋根同様です。
新築時に斜壁が壁として施工されているのであれば、今回の工事では改修提案として斜壁は屋根とみなします。
ここで求められることは防水です。
もしくは外部に速やかに雨水が排出される仕組みが必要になります。
塗装してしまえば見た目はきれいになるでしょう。ですがいずれ雨漏りの原因となるでしょう。
斜壁は経年で吸水性に大きな変化が生じます。勾配が取られ雨水も大量に流れます。
垂直であれば単純に上から下に水は流れますので大きな損傷もなければ大事にはいたらないでしょう。
建物の弱点は空に向かって広がる面に存在します。
屋根同様の対策がなければ、斜壁に塗装をしても何の意味も持たないのです。
斜壁は屋根という考えが10年後のご自身の財産に変わります。