塗膜の厚み
私たちの扱う塗料とは半製品です。
塗料は液体であり塗装という作業を完成させて乾燥した状態が塗膜となります。
この塗膜のもつ光沢保持率が塗装工事の価値として考えて良いでしょう。
しかしこの光沢保持率は塗料メーカーが提示していることで
その条件は環境下で確実に変動します。
塗膜の光沢保持率が塗装工事でよく言う「10年もつ」という言葉ですが、
「10年もつ」が先行して、適当なことを言う業者が増えているのは事実です。
実際勉強熱心な業者さんはこのブログも読むことでしょう。
塗膜のもつ光沢保持率をきちんと説明してください。
さて塗膜の厚みですが、私たちは現場での作業がほとんどです。
作業がやりやすい現場(立地条件)であればある程度の塗膜厚をつけることは可能です。
ですが東京都内であれば、かなりの割合で足場を建て
塗装する現場のスペースは実に狭く作業がやり辛いのが現実です。
規定塗布量を満たすために何度も塗り重ねますが、
現実は現場の足場上での作業は狭くやり辛いというのが事実としてございます。
人間の手で作業する塗装工事ですので、
どんなに一生懸命頑張っても塗膜の厚みでいうと100μから200μでしょう。
これで塗装が防水になるということはほぼゼロに等しいのです。
塗膜防水で言えばウレタンゴム系の防水材料で施工して2mm以上の厚みが必要です。
また重力の関係も関わることでしょう。
私は嘘はつきたくありません。
現場での作業は基本的にはやり辛いことが多いということは
お施主様に理解して頂きたい、一つの事実であると言うことです。
そして塗膜の厚みは多くつけても、
ただ塗るだけであれば0.2mm程度になってしまうということです。